今様のなかの〈表象〉/縄手聖子【3000円以上送料無料】
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著者縄手聖子(著)出版社笠間書院発売日2014年03月ISBN9784305707215ページ数235,8Pキーワードいまようのなかのひようしよう イマヨウノナカノヒヨウシヨウ なわて せいこ ナワテ セイコ9784305707215内容紹介当時の流行の最先端をことばにした、豊かなる歌謡『梁塵秘抄』が新たな世界を魅せる。『梁塵秘抄』には、和歌、物語、説話などの文学、宗教、美術、風俗などの多角的な分野から織り成された文化や、古代の言説—中古を経て、院政期に至る時代の流れの中で醸成された意味—、そういったものが融合して重層的、多層的な世界が広がっている。本書はそれらを、〈表象〉という視点から読み解いていく。論究は『いはでしのぶ』、『風に紅葉』といった中世王朝物語や、近世の『雨月物語』にも及ぶ。【今様は、芸能者、庶民、武士などの下層の階級を中心にして興り、貴族階級を主体とした表現形態である和歌とは、根本的に性質が異なる。和歌があはれ、幽玄などの美意識、つまり文化の上澄みともいえるものを表現していたのに対し、今様は、沈殿していた当時の集団の持つ無意識の流れ、つまり歴史の底に流れる意識をも掬い取っている。この歴史の底流にある集団的意識が、表層的に信仰、風俗、文芸、そして言葉の流行性として、今様に表れていよう。そのような今様を集めたのが、『梁塵秘抄』なのである。 筆者の研究の目的は、今様を読み解くことによって、基底に流れている集団的無意識を探っていくことにある。……本書「はじめに」より】※本データはこの商品が発売された時点の情報です。目次第1章 祝言歌謡の今様—祝いの歌語と文化(『梁塵秘抄』三一六番歌における「岩屋」/遊ぶ鶴亀と「太子」の王権と礼楽—「太子を迎へて遊ばばや」について)/第2章 女性をうたう今様—逸脱性を持つ女たち(「子産まぬ式部」について/誘う女の“神婚伝承”/呪う女—恋の恨みと呪詛、三本角の鬼)/第3章 「美女」の今様—何故、「美女」は魅力的か(中世における「美女」と今様—三四二番歌を視座として/越境者としての翁—翁の性愛と寿ぎ、笑い)/第4章 物語の中の表象—中世王朝物語と近世の物語(『いはでしのぶ』における物尽し—王朝なるものへの回帰方法として/『風に紅葉』の道行文—和歌の表現から読み解く/鹿角の蛇—神話的イメージの継承と創造)